SIPとQtとPyQt5の再設定

1月7日ごろにhomebrewのsippyqtのFomulaが更新されて、python3への対応が削除されてしまいました(なんでやねん)。いずれ修正される日が来ると期待してはいますが、pipの方についてもSIPに対応していない様なので、手動で環境を構築する方法をメモしておきます。

(注意:以前構築した環境のまま何も手を加えていない人は、brew switch で使用するsippyqtを一つ前のバージョンに戻す方が賢明です。これは間違ってそれらのパッケージをアンインストールしてしまった時などに使用する方法です。)

対象はMac OSX 10.9です。

SIPの導入

まず、公式のホームページから、ソースコードをダウンロードします。

http://www.riverbankcomputing.com/software/sip/download

今回は、sip-4.15.4.tar.gzをダウンロードします。

次に、ダウンロードしたファイルを好きな場所で展開します(私は、Downloadフォルダで展開しました)。ターミナルを起動し、展開したフォルダに移動します。そこで、

python3 configure.py --arch=x86_64

make

make install

とコマンドを順番に打っていきます。これでSIPの導入は終了です。pythonのコンソールでimport sipとやってみてください。問題なく通るはずです。

注意するべきなのは、導入が終わった後で展開し作業用に使っていたフォルダを削除しない事です。make時に作られたSIPの実行ファイルはなぜかこの作業用フォルダにだけあって、これが次のPyQtの導入時に必須になります。(Pythonで使われるモジュール本体は/usr/local/lib/python3.3/site-packages下に作られているのになぜなのでしょう?)

・Qt5の導入

homebrewでもqt5は導入できますし、先日の更新でpyqt5との兼ね合いも修正されました。にもかかわらず、python3への対応だけが削られたのは本当に解せないのですが仕方ないので、これも手動で入れていきます。

まずは公式のサイトからインストーラーを持ってきます。

http://qt-project.org/downloads

今回は、Qt 5.2.0 for Macをダウンロードしました。

後はインストーラーを起動して、指示に従って好きなところにインストールしてください。(私の場合はホームディレクトリにQtというフォルダを作って、そこにインストールしました。)

最後にパスを通します。~/Qt/5.2.0/clang_64/binをエディタなどで、~/.bash_profileに書き足して、ターミナル上(ホームディレクトリ)でsource .bash_profileを打ち込むとPATHが通ります。

PyQt5の導入

やっぱり、公式サイトからソースコードを持ってきます。

http://www.riverbankcomputing.com/software/pyqt/download5

今回は、PyQt-gpl-5.2.tar.gzを使います。

GPLライセンスなんですよね〜。LGPLライセンスのPySideがpython3とQt5に対応してないが残念です。)

次に、ダウンロードしたファイルを好きなディレクトリで展開します。その後、ターミナルを立ち上げて作業ディレクトリに移動します。そこで、SIPをインストールした時と同じようにコマンドを打っていくのですが、ここで注意が必要です。PyQt5はSIPの実行ファイルを呼べるようにしないとインストールできないので、そのPATHを与えながらインストールしていきます。

python3 configure.py --sip ~/Downloads/sip-4.15.4/sipgen/sip

make

make install

としていけばインストール出来るはずです。(途中でライセンスを受け入れるかどうかを聞かれますのでyesと答えましょう。)

以上で、今回の環境構築は終了です。ただこの方法を使うと、以前導入したipython qtconsoleが機能しなくなってしまいます。ですので、次回はそれに代わるGUIコンソールをsublime text 2に導入していきます。(sublime text のpython環境構築も一緒にやっていきます。)